※本記事はKobayの個人的見解のもとに書かれており、必ずしも社会のいちごイメージと一致するものではありません。
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いちごにはなぜかわいいなイメージがあるのでしょうか。
色々なフルーツがありますが、特定のイメージを思い起こさせるようなフルーツはそれほど多くありません。私たちはいちごにキュートでポップなイメージを持っていますが、このイメージはどこから来たものでしょうか。私見ですが、いちごにかわいい属性を与えた始まりはキティーちゃん(キティーちゃんっていちごと一緒にデザインされてなかったっけ?)ではないのかなと勝手に思い、ちょっと調べてみました。
ネットで「いちご、デザイン、昭和」や、「いちご、デザイン、戦前」などと検索をしてヒットするイメージを確認してみると、ヒットする情報も少ないのですが、戦前のいちごデザインは抽象画のようなデザインか、写実的なものが多い印象です。そこからポップでキュートなイメージは想起されません。おそらく、当時はいちごに対してそういったイメージがなかったのではないかと思われます。
一方、昭和で検索してみると、ポップないちごとリアル系のいちごのデザインが混在しています。見てみるとどこかのポイントで“リアルイチゴ”から、“かわいいいちご”へ変わっていくポイントがあるように感じました。
マルカワフーセンガムという、子供の頃、だれもが一度は食べたことのあるガムがあるのですが、このいちご味が発売されたのが、1959年(昭和34年)とのことで、パッケージを確認してみると、いちごがリアルです。子供のお菓子というと、真っ先にポップなデザインになりそうですが、当時はそういう感じではなかったのでしょう。ちなみに、このデザインは販売当初からほとんど変わっていないそうです。写真はフェイスタオルですが、デザインがよくわかるので掲載しています。
もう一つ、いちごで思い出したのが、明治ストロベリーチョコレートです。写真は現代のものですが、遠い記憶の中で、ポップなデザインだった気がして検索してみると、、
こちらもリアル志向です。ポップというよりは本物志向、高級志向を狙っているように思います。(現代のパッケージですが、発売当初のデザインもいちごはリアル志向でした)ちなみにこのチョコレートの販売年は1967年(昭和42年)です。フーセンガムから10年弱ですが、まだいちご=ファンシーデザインみたいな波は来ていないようです。
次に思い出したのが、アポロチョコレートです。アポロチョコレートのいちごは、色は真っ赤色で強調されていますが、フォルムは写実よりで、若干かわいくなったかなーという印象です。
アポロロレートは1969年発売ですが、現在のデザインになったのは後の1973年の事だそうで、昔のアポロチョコレートは全くポップではなく、スタイリッシュな感なイメージでした(いちごすら載っていない)以下参考リンクです。
株式会社明治‐製品情報‐アポロ復刻版
1973年以降に、アポロチョコレートのいちごは若干ポップになったと言えそうです。
次に、サクマのいちごミルク1970年発売です、キャンディーを包んでいる包装紙のいちごが大分ポップ、大袋もポップなデザインです。
サクマ製菓のHPによれば、、
“発売にあたって、パッケージには、黄色とピンクのいわゆるサイケ柄と呼ばれる特徴的なデザインが採用されました。当時の常識では考えられない、この斬新なデザインには反対の声も多く聞かれました。しかし、当時の社長の後押しもあり、このデザインでの発売が決定します。”
サクマ製菓株式会社HP-いちごみるく誕生物語
とあるように、いちごみるくはサイケデリックアートの影響を受けてデザインされていると推測させます。日本のいちごがポップなイメージになったのは、サイケデリックアートの影響かもしれません。ちなみに、同じくサイケっぽいデザインをしているキャンディに“チェルシー”があります。こちらも1970年発売です。こちらもポップなデザインですね。
これまで果物であるいちごを表すために、お菓子のパッケージに描かれてきた写実的ないちごが、サイケデリックアートに影響を受け、次第に抽象化されて、概念としてのポップな“いちご”に変化していったのではないでしょうか。これはアポロチョコレートや、“いちごみるく”や生まれた年代からするとあながち的外れでもないような気がします。
お菓子のフルーツフレーバーは、本物の果物を極限まで抽象化した、概念としての“いちご味”とか“ブドウ味”になっていることが多いと思います。かき氷のいちごとか、ファンタグレープとか、リアルなフルーツそのものではないけれど、概念として抽象化されたの“いちご”や“ぶどう”の味がして、私たちはこれをきちんと“いちご味”や“ぶどう味”と認識しています。
この概念として抽象化されたフレーバーに、パッケージデザインが追い付いてきた(エッセンシャルなデザインのいちごになった)という動きが、サイケデリックアートによって加速されたのではないかと感じました。
そして、これにとどめを刺して?キュートでポップないちごの存在を確固たるものにしたのが、キティちゃんなのかなと考えたのですが。当時のキティちゃんの画像検索をしても、いちごと一緒にデザインされたものが見つからなかったので、キティちゃん(のデザイナー)によっていちごがキュートになった訳ではなさそうです(私の勘違いだと思います)ただ、サンリオの抽象したキャラクターが誕生していくのは1970年代なので、このサイケデリックアートからの文脈で、抽象化されたキャラクターが愛されるようになったのかもしれません。
このキティちゃん説については、別アプローチをとることができます。サンリオが発行している機関紙に“いちご新聞”というものがあり、キャラクターや、関連商品の情報などを発信しているもので、コンビニでも買える割とメジャーなものです。この新聞、1970年代から現在に至るまで発行され続けているそうです。そう、“いちご“です。サンリオキャラクターのもつイメージが、いちご新聞によって果物としてのいちごに影響を及ぼしたと言えるのかもしれません。
ちなみに、サンリオキャラクターの中になんと”いちごの王様“といういちごのキャラクターがいます、キティちゃんと同い年なのです。そしてこの王様はサンリオ創業者の辻信太郎さんの分身的存在とのことで、結構重要なキャラクターなのです。
(いちごの王様は新聞内にコラムを持っており、”王様“名義で辻さんが執筆を行っているそうです)
これまでの話をまとめると、いちごのポップでキュートなイメージは戦後すぐ、日本にはなかったが、サイケデリックアートによって抽象化された“いちご”が、フルーツフレーバーの抽象化された味に追いついた、その後キティちゃんのようなかわいいキャラクターが、ポップないちごに、キュートさを加え、現在のいちごのイメージが完成した。というのが本当かどうか全く分かりませんが(笑)
〈参考サイト アクセス日2023/01/26〉
暮らしの情報発信メディア もちやぷらす-発売から約60年!丸川製菓「マルカワマーブルガム」が愛される3つのヒミツ
withnews – 「いちご新聞」反戦メッセージ サンリオがなぜ? 共感のツイート
Wikipedia-いちごの王様(キャラクター)
Wikipedia-ハローキティ
Wikipedia-サンリオキャラクター
Wikipedia-辻信太郎
Wikipedia-いちご新聞
ミドルエッジ-50年前の「アポロ」の初代パッケージのデザインが話題に!そもそもアポロって「アポロ11号」から取ってるの?
Wikipedia-アポロ(菓子)
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