
こんにちはKobayでございます。春の終わりころから店頭に並ぶことが多いびわ、意外と値段が高い高級果物です。なかなか手が出ませんね。今回はびわのお話です。
びわの歴史とか
びわは日本の温暖な地域に自生、栽培されている常緑樹で、中国では2000年前から栽培されていたそうです。近年の研究によると、びわの遺伝系統には3系統あり、中国系、日本に自生している系統、アメリカやメキシコ、ベトナムなどで栽培されている系統(起源は定かではないがおそらく東南アジアのどこか)に分かれるそうです。日本に自生している系統は、大昔大陸から渡ってきたものか、固有種なのかはわかっていないそうです。
私たちがよく食べているびわは中国系統に属しているもので、江戸時代後期に伝わったもの。例えば、栽培品種として有名な“茂木”という品種は、1800年代に長崎の三浦シオという女性が、働いていた通訳からもらったビワ(中国のもの)を自宅に持ち帰って、茂木という地域の畑に植えたところから始まったそうです。私の住む神奈川県南部でも、そこいら中にビワの木がありますが、このびわの木たちの品種は何なのだろう?とみてみると。在来のびわの実は丸いそうです。私の見るびわの実は、楕円形で卵のような形をしており、おそらく江戸時代~明治時代に日本へ伝わった系統の品種だと思われます。
この地域では、個人宅の庭や、畑の角なんかびわが植わっている以外にも、昼間でも直射日光の入らない、雑木林の中や、常に山の影になるようなところにもびわが生えていて、というか、びわ以外生えていない(育たない?)ので、そういう所を見るに、びわはすごく生命力が強い木だなぁ~と感じます。
また、“びわ”という名前の由来ですが、楽器の“琵琶”に形が似ているところから、こう呼ばれたそうです。私は逆だと思っていました。
びわの種育ててみた
2年ほど前、スーパーでびわを買ってその種を水に浸けておいたのですが、80%くらいの確率で発芽したと思います。その後こどもの朝顔の鉢なんかで育てていますが、2年目で70㎝くらいまで成長しています。鉢植できずに余った種は、庭に捨てておいたのですが、勝手に根付いています。やはり生命量がスゴイ。。レモンやミカンなどの柑橘類が育つ場所なら、ほぼ問題なく育てられるように思います。
個人で育ててみて、基本放置で良いのですが、次の点だけは気を付けてあげるといいのではと思います。新芽にアブラムシがたかるのことがあるので、その対策が必要(農薬なんかで殺虫する必要があると思います)なことと、雨が続いて、風通しが悪かったりすると葉に茶色い斑点ができてどんどん広がる場合があるので、その場合は風通しの良い場所に移動した方が良いと思います。この斑点、ほっとくと枯れそうだったので、広がる前に変色した部分をはさみでカットしました。あと秋の終わりころに謎の虫が葉を食べます。びわの葉に虫がついているところってあまり見たことないのですが、食べ方がなんか、
「ほかに食料がないので、びわの葉なんて食べたくないけどがんばって食べています」
みたいにやる気のない食べ方なので、放っておきました。いまだに正体はわかりません。
また、びわは結実するのに比較的時間のかかる果樹で、“桃栗三年柿八年、びわは早くて十三年”とか言われているようです。ですので、若い方は早く育ててみましょう!タイミング逃してしまった方は、スーパーで買うか、もっと早く実る果実をそだてましょう(笑)
果実を収穫するのには時間がかかるびわですが、個人的には観葉植物として割り切って育ててみるのも良いと思います。緑の多い季節は外に出して置き、緑の少なくなった秋冬に室内に取り入れて(露地栽培が可能な地域は取り込む必要はないですが)室内のグリーンインテリアとして利用するのです。そしてまた春になったら外に出す。
他の観葉植物だと、室内においても、ある程度日光を当てられる様に気を使うと思いますが、びわは成長しませんが、相当薄暗くても、冬の間に枯れるようなことは無いと思います。私は種から育てたびわをそうやって利用しています。冬、室内に青々としたびわの木があるのは、癒されますよ。
この方法はあくまで個人的にやってみて、我が家ではうまくいっている方法というだけで、条件によってはどうなるか分かりませんので、自己責任で利用してみてください。
びわの産地
びわの生産高が最も多いのは、先ほどの“茂木”発祥の地である長崎県で、2位が千葉県だそうです。私は鉢植えにしたのは、スーパーで買った長崎県産のびわでしたので、茂木の可能性が高いですね。千葉県もかなり昔、江戸時代からからびわの栽培が盛んだったようです。おもな産地は南房総市や鋸南町だそうです。
南房総市や鋸南町は、温暖な気候が特徴で、無霜地帯があるくらい温暖ですので、びわの栽培のほか、一部オリーブや花きの栽培も盛んです。都心から少し遠いですが、自然が豊かで、海(東京湾と太平洋)もすぐそこにあって、住宅価格もてごろなので、私もいつか住んでみたいな~と思っています(おすすめです)令和5年度のふるさと納税で2大産地のびわが出ています。ポチって食べ比べてみるのもいいですね。
びわには薬効もあり、果実のほか、その葉も化粧水や、びわ茶などにも利用されています。また種には芳香があり、焼酎や、ホワイトリカーに浸けて、びわ種酒として、この芳香を楽しめるそうですが、後述する通り健康リスクがあるそうです。
びわの持つ毒
びわの未成熟の果肉、種、葉にはアミグダリンという物質が含まれており、人間がこれを直接食べると、種そのものに含まれる酵素や、消化酵素によって分解され、猛毒のシアン化水素(青酸)が発生するため、ビワの種を利用した食品を一定程度摂取すると、中毒を起こす可能性があると言われています。
自然の状態では、アミグダリンはびわの果実が熟すと自然に分解され、その過程で出てきたシアン化水素も揮発するそうです。
種をアルコールに浸けることで、種の中のアミグダリンは2週間程度で分解されてしまうそうですが、種を加熱処理するなど、種自身が持っている酵素を失活させてしまうような処理をすると、分解が遅れたり、分解が進まないこともあるようです
※千葉衛生研究所報告 第28号 5-10 2004年の論文を参考にしました。詳しくは論文を参照してみてください)
これが正しければ、家庭で伝統的に作られていると言われている、びわの種酒は道理に合っているのかもしれませんね。また、アミグダリンという物質は、青梅なんかにも含まれているため、梅漬けを作る過程で、まずは青梅の塩漬を作りますが、そういうものを食べると中毒になるかもしれないからやめましょう、というのも同じ理屈です(梅漬けも、塩漬けにすることで、アミグダリンが分解されて食べても大丈夫になると言われています。
びわの種酒を調べると、杏仁(杏仁豆腐に使われる杏の種の中身)に似た良い芳香があって、お酒に浸けるとなんとも言えないいい香りがして最高!みたいな記事が出てくるので、作ってみようかな、、という誘惑にかられるのですが、お役所から注意喚起も出ています、もし、びわの種を使ってなにかしたいという方は、自己責任で、きちんと情報収集し、リスクをきちんと理解した上で、中毒にならないようにお願いしますね!
※フルポタは健康被害が出るリスクのある食品の摂取、調理や加工の方法を推奨しません。本記事においてもこれを推奨するものではなく、びわ関連の情報の一環として皆様にお伝えした限りです!
参考サイト アクセス日 2023/01/28
Wikipedia – ビワ
恵泉女学園大学-果物の文化史 ビワ(枇杷)小林幹夫(社会園芸学科)
多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校-校長ブログ 琵琶と枇杷
一般財団法人 教職員生涯福祉財団-びわ(枇杷)
千葉県HP-びわ
千葉衛生研究所報告 第28号 5-10 2004年 長谷川、矢崎、石井、宮本
ビワ種子中の青酸配糖体及びその分解成分の各種加工法における含有量調査
千葉県HP-千葉衛生研究所報告一覧
佐賀大学HP-プレスリリース 日本へのビワ伝来の謎を紐解く!~世界のビワのゲノム研究を実施~
代表者:佐賀大学 福田 伸二 分担者:佐賀大学 永野 幸生 長崎県農林技術開発センター 稗圃 直史
農林水産省HP-ビワの種子の粉末は食べないようにしましょう
