塩の実

フルーツ記事

皆さまこんにちはkobayです。
 「塩の実」という果実、といっていいのか分かりませんが。ご存じですか。
おそらく全国割と簡単に見つけられる植物で、私の地元では、ただ「ウルシ」と言われていました。ウルシと言われていましたが、調べてみるウルシとは違う種類でした。

 ですので、あなたの地域ではもしかしたら別の呼び名で呼ばれているかもしれません。この植物、ヌルデという種類で、名前の由来は、その昔染料として使われていたことに由来しているとか。その昔、現代のウルシに近い使われ方をされていたのではないかと思われます。万葉集にもその名が出てくるそうですから、かなり昔から日本人に利用されてきた植物だと思います。

~足柄の 吾を可鶏山の かづの木の 吾をかつさねも 門(かづ)さかずとも~
(詠人知らず)万葉集 第十四巻

 この歌に出てくる、“かづの木”というのが、ヌルデではないかと言われているそうです。また、歌の意味は「私のことが好きなら、さらってください」的な内容です。
 現代語訳を調べてみると、訳者のセンスによって微妙に表現が異なるので、調べてみると面白いですよ。

 ヌルデは他にも、和歌のようにカヅノキや、フシノキなどと呼ばれているそうです。見分け方は比較的簡単で、それぞれの葉がついている柄にも葉のようなひだがついていて、まるで、たくさんの葉が連なっているように見えます、この特徴が他のウルシ科の植物と見分ける目印になるそうです。また、ヌルデはウルシ科の植物ですが、他のウルシ科の植物と比べると毒性が低いそうで、触ってかぶれることはあまりないそうです。

 ヌルデには秋になると緑の小さな果実が房状に実ります。冬が近づいてくると、この果実の表面に白い結晶のようなものが浮き出てきます。これを舐めると、しょっぱいような、酸っぱいような味がします。小学生のころ、先生にこの実を「塩の実」と教わって以来、見つけるたびに、ちょっと舐めてみたりしています。

ヌルデの果実
KENPEI – KENPEI’s photo, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1260010による


 このすっぱ、しょっぱさは、塩化ナトリウム(塩)ではなく、リンゴ酸カルシウムという物質だそうです。きちんと塩味があるので、工夫次第で料理に使えそうです。また、この成分を含んだサプリメントが一部販売されているようですが、どのような効果があるのでしょうか。

 また、果実を乾燥させたものが塩麩子(えんふし)という生薬だそうで、下痢などに効果があるとされて利用されていたそうです。

 ヌルデにはよく虫こぶできますが、この虫こぶを熱湯処理して中にいる虫(ヌルデシロアブラムシ)を殺虫したのちに乾燥させたものも、五倍子(ごばいし)といい、これも下痢止めや止血に用いられるほか、おはぐろにも使われていたそうです。

 個人的には果実の酸味と塩味を料理に利用すると良いのではないかと思っています。
生薬として使われているくらいですから、生のままスープに入れてみたり、乾燥した果実をスパイスとして使ってみると健康になるかもしれません。

 利用における注意点(いないとは思いますが笑)ですが、ヌルデは、食品として一般的に用いられているものではないので、大量に摂取すると思わぬ健康被害が起こる可能性があります。ヌルデの新たな利用法を開発したい方は、自分で成分を調べてみるほか、専門家の意見を聞きながら、自己責任でトライしてくださいね。

参考サイト アクセス日 2023/02/07
Wikipedia-ヌルデ
Note-木から塩がとれるなんて、ホントかな~じいちゃんの小さな博物記⑯
Wikipedia-ウルシ
高崎市-自然を染める ヌルデ
庭木図鑑 植物図鑑-ヌルデ/ぬるで/白膠木
熊本大学薬学部 薬草園 植物データベース
Yomeishu-生薬ものしり辞典97 紅葉が見事な「ヌルデ」
野人エッセイす ヌルデの「塩の実」で疲労回復
e-yakusou.com-薬用植物一覧表 ヌルデ
株式会社 ウチダ和漢薬 生薬の玉手箱 | 五倍子(ごばいし)
ニュース和歌山 万葉植物散策 〜 ヌルデ
名を知るは愛のはじめなり 身近な樹木のガイドブック 大阪百樹-ヌルデ Rhus javanica

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