全国果樹産地の担い手・労働力に関するシンポジウム

その他の記事

みなさん、こんにちは。
全国の果樹農場では、人手が足りなかったり、担当者が不足するという問題があります。
農林水産省は、2023年2月3日に「全国果樹産地の担い手・労働力に関するシンポジウム」を開催しました。
「シンポジウム」という表現が堅さに拍車をかけていますね。。。
シンポジウムは、日本語で「討論会」や「話し合いの場」という意味です。
この話し合いの場は、新しいアイデアを持つ地域や成功している農場の取り組みを紹介し、異なる地域の農場が意見を交換できる機会となりました。また、人手や担当者の不足を解決するための方法や、成功例を持つ専門家を招いて、事例を紹介したりディスカッションを行ったりしました。これにより、全国の果樹農場で、担い手や労働力の確保や育成に向けての取り組みを活性化することが期待されます。

さてさて、この難しそうなシンポジウム。いや、話し合いの場。内容を覗いてみたいと思います。


果物を育てる農地の未来について(果樹型トレーニングファーム)

現在、果物を育てる人が少なくなってきている問題があります。それに対して、新しい人たちが果物を育てる方法を学ぶための「果物型の練習農場(トレーニングファーム)」を作ることを提案しています。

今の果物の農業での 【問題点】 は次の通りです。

– 果物を育てる人たちの年齢が高く、20年で半分に減っています。
– 果物を育てる農家の多くがおじいさんおばあさんで占められています。
– 果物の値段が10年で1.4倍に上がっています。
– 果物の量や農地の広さが減っています。
– 新しい人を農業に呼び込むのが難しく、7割の地域が新しい人が来ないと予想しています。

新しい提案として「練習農場」があります。これは、地域が一部の農地を使って、新しい人たちが実際に農業を学ぶ場所を作ることです。この農場を作ることで、新しい人たちが果物の育て方を学びやすくなり、農業を始めやすくなるでしょう。地域の人たちが一緒になって、この練習農場を作ることが大切です。政府や農業協同組合もこの計画を支援する予定です。

さらに、支援策として、農地を確保したり、新しい農地に果物を植える際の支援、農業の方法や技術の教え方のサポートなどが提案されています。農業を始める前のサポートやお金の助けも行われています。また、練習農場の整備や効率的な技術の学び方、研修の場や相談の仕組みも整備されます。また、新しい農業を始める人たちのために、担い手を見つける方法や経営を発展させるための支援策も考えられています。

果樹型の練習農場について詳しく知りたい方は こちら

農林水産省による植物検疫に関する輸出と輸入の解禁手続き

【輸出解禁の流れ】

– 輸出解禁は、農産物と食品の輸出促進方針に基づいて行われます。
– 輸出解禁の申請を出し、輸出先の国や地域で害虫のリスクを評価し、植物検疫の条件を話し合って解禁されます。
– 国や地域によって、害虫や植物の種類が違うため、評価に基づいた検疫条件を設定します。
– 検疫には低温処理や消毒、害虫の調査と管理などが含まれ、輸出先国と協力します。
– 特定の加工食品は植物検疫の対象外です。

【輸入解禁までの手続き】

– 輸出国が解禁申請をし、試験データや調査結果が確認されます。
– 現地での試験や調査結果が承認され、輸入解禁が決定されます。
– 輸入解禁までには、試験や計画の確定、公開コメント、評価の協議などが含まれます。

【植物検疫の協議の特徴】

– 害虫の寄主植物を輸入禁止にし、輸出国と協力して検疫措置を行います。
– 技術的な協議を通じて行政手続きを進め、輸入解禁を決定します。これには平均して8年ほどかかります。

【輸入解禁の改正】

– 輸入解禁の手続きやリスク管理の措置が改善され、情報提供やプロセスが透明になります。

農林水産省による植物検疫に関する輸出と輸入の解禁手続きについて、詳しくは こちら

JAにしうわの取り組み

【JAにしうわの特徴】

– JAにしうわは、八幡浜市、伊方町、西予市三瓶町を管轄し、温州みかんを中心とした柑橘栽培を専門としています。
– 管轄内には10の選果部会があり、共同で販売活動を行っています。

【現在の状況】

●栽培面積と出荷者数:2021年度には1,987人の出荷者がおり、温州みかんの栽培面積は1,430ヘクタール、中晩柑は1,088ヘクタールです。ただし、出荷者数や栽培面積が高齢化や減少傾向にあり、新規の農業を始める人を受け入れる体制が必要です。

●生産量:温州みかんが40,000トン、中晩柑が15,000トンという生産量が維持されています。しかし、人口減少と高齢化により収穫の手伝いが少なくなり、県外からの短期雇用者が増えています。

●販売金額:柑橘の販売金額はここ数年で150億円を超えており、出荷者数が減少しても農家の所得が増加しています。また、栽培面積や生産量も増えています。

【労働力と担い手の確保】

●労働力確保:県外からの短期雇用者を受け入れるために雇用促進協議会を設立し、宿泊費やコロナ検査の支援を行いながら受け入れ体制を整えています。

●担い手確保:研修生の受け入れと育成を行い、現在は10名が研修中です。収穫のアルバイトから研修生になるケースもあり、地域との信頼関係を築きながら研修を進めています。

【研修生の支援】

– 地域の担い手支援チームによる指導や相談を通じて研修生の育成を行っています。研修園での実地研修や座学研修などを提供しています。

【課題と今後の計画】

●課題:園地や倉庫の条件の難しさや、収益までに時間がかかることが課題とされています。

●今後の計画:農地や倉庫の情報を収集し、第三者の受け継ぎを促進し、生産者の意識改革などが計画されています。

最終的に、受け入れ体制を整備し、経営を安定させることを通じて新規就農者を支援し、産地の維持と成長を目指しています。

JAにしうわの取り組みについて、詳しくは こちら

JA上伊那の取り組み

【JA上伊那の概要と果樹生産状況】

-りんごや他の果物の生産が行われており、その生産状況や販売に関する情報が示されています。

【JA上伊那のインターン制度】

– JA上伊那が行っているインターン制度について説明されています。この制度では、果樹の研修生が受け入れられ、研修期間中に手当が支給されます。研修生の数や申し込みから研修開始までの流れも示されています。

【労働力確保に関する取り組み】

– 労働力確保に焦点が当てられており、家族やシルバー世代の人たちの協力を得る試みが紹介されています。特に、”daywork” と呼ばれる制度の運用状況が説明されています。

【課題と今後の取り組み】

– 就農者の確保や労働力の確保に関連する課題とその解決策についても述べられています。地域のPRや産地ブランドの重要性、生産者同士のつながり作り、新しい労働力確保の方法についての提案も含まれています。

▶JA上伊那について、詳しくは こちら

JA広島果実連の取り組み

【宮盛農園の支援体制】

– JA広島果実連は、新しい農業者のための支援体制を整えています。
– 実際の経験を通じた研修から農地情報提供、機械や栽培のサポートまで行っています。

【宮盛農園の取り組み】

– 宮盛農園では、様々な種類の果物を育てています。
– 経費や売上のデータを通じて、経営の安定を支援しています。

【園地整備と成園化】

– JA広島果実連は、農地整備を進め、新しい農業者に提供する計画です。
– 農地の有効な利用方法を考え、成果を上げる取り組みも行っています。

【鷺浦農園の活動】

– 鷺浦農園では、特定の果物であるレモンを育てています。
– 地域の活性化と新しい農業者の育成を目指し、目標を設定しています。

【地域との協力】

– 地域の関連機関やJA広島果実連が協力し、農地の整備や改良を進めています。

【機械と管理の活用】

– JA広島果実連は、機械の効果的な使用と管理方法の統一を進め、生産性の向上や労働のサポートをしています。

▶JA広島果実連について、詳しくは こちら

新しい農業者の育成や農業の相談などに関する情報

パネラー紹介①

●全国新規就農相談センター

– 東京に拠点があり、専門相談員が新しい農業者の相談に応じています。
– 対面やオンライン、電話、メールなどで相談ができます。

[相談件数と傾向]
– 最近の相談の中で、果樹に関するものは6.4%。
– 作物未定の相談が多い(約69%)。
– 果樹に興味がある女性が増えており、観光農園や加工を含む農業の希望が多い。

[新規就農のステップ]
– 情報収集から基礎知識の獲得、農業体験、スキル磨きまでのステップがある。
– 条件を満たすと、新しい農業者として認定されます。

●観音山フルーツガーデン

– 渡辺誠一さんが経営する果樹農園。
– さまざまな果物と作物を育て、新品種やブランドづくりに取り組んでいます。

●大江町就農研修生受入協議会

– 大江町で新しい農業者を育てるための協議会。
– 受け入れる研修生が増え、地域の活性化に貢献しています。

●すもも部会と新品種

– すももを育てる部会が新しい品種を開発し、長期間収穫を行っています。
– 新しい農業者を通じて、栽培の拡大や改良を進めています。

●果樹経営支援対策事業

– 果樹の経営支援を行うプログラムの成果を示すデータ。
– H26~R3までの面積や売上の変化をグラフで示しています。

パネラー紹介①について、詳しくは こちら

パネラー紹介②

江城嘉一(えしろ よしかず): この方はYUIME株式会社の取締役で、沖縄県出身です。以前から農業に興味を持ち、特にサトウキビに関わる仕事をしていました。そして、農業の人材派遣事業を始めるきっかけとなりました。

YUIMEの目標:YUIMEは、日本の農業をサポートして国を守る使命感から生まれました。日本人と外国人のスタッフを使って、農業支援に取り組んでいます。2019年には特定機関や特定技能登録支援機関として認定され、外国人労働者の派遣や登録支援も行っています。

YUIMEの活動:YUIMEは全国の農業をつなぎ、忙しい時期に労働力を提供しています。収穫や忙しい時期にスタッフを派遣することで、農家の負担を軽くしています。エリアも広がり、様々な農産物の生産にも力を入れています。

教育とスキルアップ:会社は日本人と外国人スタッフのために教育プログラムを提供しています。日本語教育や管理者トレーニングを行い、技術や経験を持つ人材を育てています。また、必要な免許の取得支援も行っており、スタッフのスキルアップを支援しています。

YUIME株式会社は、日本国内外の人材を通じて、持続可能な農業支援に取り組んでいます。素敵ですよね。

パネラー紹介②について、詳しくは こちら

全国果樹産地の担い手・労働力に関するシンポジウム【資料】

令和5年2月3日に開催された「全国果樹産地の担い手・労働力に関するシンポジウム」の資料は こちら からダウンロード頂けます。果樹農業の担い手の現状と課題、果樹型トレーニングファームの設置と活用イメージ、活用可能な農水省施策等の紹介、Q&Aなどがまとめられています。

ザックリと、書かれている内容を要約すると、以下のような内容です。

●果樹農業の課題:果樹農業の担い手(農家や作業員)が減っており、老齢化が進んでいます。果樹農業は儲かるまでに時間がかかり、技術や労働力が必要です。そのため新しい人が参入しにくい状況です。

●農業振興基本方針:2020年に作られた基本方針では、果樹農業を盛り上げるために、各地域ごとに目指す目標を設定する「果樹産地構造改革計画」の立案と実行が強調されています。

●トレーニングファーム:新しい人を育てるための施設で、広島県果実農業協同組合連合会(広果連)が運営している3つのファームが紹介されています。ここでは技術研修や農業支援が行われます。

●農水省の取り組み:農林水産省は、果樹農業を強化するための取り組みを行っています。生産力を上げるための事業や被災した果樹園の復興支援も行われています。

2023年2月3日に実施された「全国果樹産地の担い手・労働力に関するシンポジウム」の動画はこちら

前編
(農林水産省発表、事例発表)
後編
パネルディスカッション)

最後に

まだまだ果樹農業の課題は山積みです。私たちが運営する本サイト(フルポタ)では、果物の情報発信を行っておりますが、果物そのものだけでなく、果物を生産する農家様、販売される青果店様、など“果樹農”に関わるモノ・ヒト・コトを通して、課題解決のお手伝いが出来たら嬉しいなと思っております。
みんなで手を取り合い、大切な次の代へ繋いでいきましょう!!

(参考)
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/fruits/symposium.html

この記事を書いた人    
ヤマグリのプロフィールヘッダー画像
ヤマグリ
ヤマグリフルポタ運営者

「農」で世界に笑顔を!!
この言葉は、私の行動力を駆り立てる源泉です。

-ヤマグリはこんな人-

✔ ど田舎出身です
✔ 人と人との繋がりを大切にします
✔ 人間味があります
✔ 噛みやすいです
✔ 自然が大好きです

ヤマグリは、agricreation創設メンバーです。

タイトルとURLをコピーしました